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韓国のニュースやドラマで「週52時間」という言葉を見かけたこと、ありませんか?韓国の会社と一緒にお仕事をしていると、「韓国では残業はどこまでできるの?」と気になる場面もありますよね。韓国の国家法令情報センターで公開されている「근로기준법(勤労基準法)」の条文をもとに、週52時間制のしくみをやさしく整理しました。
この記事では、韓国の国家法令情報センターの「근로기준법(勤労基準法)」の条文をもとに、韓国の「週52時間制」のしくみについて5つのポイントで整理します。後半の、韓国の会社とやりとりするときに、労働時間の話を確かめる手順は、この記事の提案です。
※この記事は、2026年10月時点で韓国の国家法令情報センターに掲載されている内容をもとにしています。確認日は2026年10月24日です。参照したのは2026年10月8日施行の版の条文で、ここではその一部を日本語でかみくだいて紹介しています。法律は改正されることがあり、業種や職種によって例外もあるので、実際の働き方については、会社や専門家に確かめてくださいね。
週52時間ってどういう意味?
40時間+12時間
「週52時間」は、法律で決められた1週間の労働時間40時間に、当事者が合意したときに延長できる12時間を足した数字です。
法律の名前
決めているのは、韓国の「근로기준법(クンロキジュンボプ)」です。日本の労働基準法にあたる法律で、労働時間や休憩、休日などのルールが書かれています。
ニュースで見かける理由
長時間労働を減らすための制度として注目されてきたので、韓国のニュースやビジネスの話題でもよく出てきますね。
韓国の週52時間制 5つのポイント
1. 1週40時間・1日8時間
第50条で、1週間の労働時間は休憩時間を除いて40時間を、1日の労働時間は休憩時間を除いて8時間を超えてはいけない、とされています。休憩の時間は含めずに数えるところがポイントです。
2. 延長は1週12時間まで
第53条で、当事者の間で合意すれば、1週間に12時間を限度として労働時間を延長できる、とされています。40時間と合わせて、週52時間と呼ばれる理由ですね。
3. 休憩は4時間で30分
第54条で、労働時間が4時間なら30分以上、8時間なら1時間以上の休憩を、労働時間の途中に与えなければならないとされています。休憩は、労働者が自由に使える時間とされています。
4. 延長分は5割増し
第56条で、延長した労働時間には、通常賃金の100分の50以上を加算して支払わなければならないとされています。夜間や休日の労働にも加算の決まりがあります。
5. 特別な延長は認可で
特別な事情があるときは、雇用労働部長官の認可と労働者の同意を得て、労働時間を延長できる規定もあります。ふだんの延長とは別の、特別な手続きという位置づけです。
5つのポイント早見表
| ポイント | 韓国の国家法令情報センターの案内 |
|---|---|
| 1週40時間・1日8時間 | 40時間 |
| 延長は1週12時間まで | 12時間 |
| 休憩は4時間で30分 | 休憩 |
| 延長分は5割増し | 割増 |
| 特別な延長は認可で | 特別延長 |
第50条:法定の労働時間
1週間は40時間
休憩時間を除いて、1週間の労働時間は40時間を超えてはいけない、と書かれています。
1日は8時間
休憩時間を除いて、1日の労働時間は8時間を超えてはいけない、とされています。
待機の時間も
作業のために使用者の指揮・監督のもとにある待機時間なども、労働時間とみなす、という規定もあります。
日本との似ているところ
日本の労働基準法でも、法定労働時間は1日8時間・1週40時間です。数字が同じなので、イメージしやすいですね。
第53条:延長できるのは1週12時間
合意が前提
当事者の間で合意すれば、1週間に12時間を限度として、第50条の労働時間を延長できるとされています。
だから52時間
40時間に12時間を足して、1週間の上限が52時間、と説明されることが多いんですね。
小さな職場の特例
常時30人未満の労働者を使う使用者については、一定の条件で、さらに8時間を延長できる特例がありましたが、条文では2022年12月31日までの期限つきとされています。
特別な延長
特別な事情があるときは、雇用労働部長官の認可と労働者の同意を得て延長できる、という規定もあります。事情がさしせまっていて認可を受ける時間がないときは、事後に承認を受ける必要がある、と書かれています。
週12時間はどう数える?
大法院の判断
条文の注記では、1週間の延長労働が12時間を超えたかどうかについて、1日8時間を超える時間を足すのではなく、1週間で40時間を超える時間を基準にする、とした2023年12月7日の大法院(最高裁判所にあたる)の判決が紹介されています。
1週間の合計で
つまり、ある日に長く働いても、1週間の合計で考える、ということですね。
細かいところは専門家へ
実際の計算は、勤務の形や制度によって変わることがあります。気になるときは、専門家に確かめてくださいね。
第54条:休憩時間
4時間なら30分
労働時間が4時間の場合は30分以上の休憩を与えなければならない、とされています。
8時間なら1時間
労働時間が8時間の場合は1時間以上の休憩を与えなければならない、とされています。
途中で、自由に
休憩は労働時間の途中に与えること、そして休憩時間は労働者が自由に使えることも書かれています。
オンライン会議のときに
韓国の取引先と会議の時間を決めるときは、お昼の休憩の時間帯を避けてあげると、やさしい心づかいになりますね。会議が長くなりそうなときは、あらかじめ終わりの時間を決めておくのもおすすめです。
第56条:延長した時間の手当
5割以上
延長した労働時間には、通常賃金の100分の50以上を加算して支払わなければならないとされています。
夜間と休日
夜10時から朝6時までの夜間労働や、休日の労働についても、加算して支払う規定があります。
日本とのちがい
日本の時間外労働の割増率は原則25%以上なので、数字がちがうところですね。比べてみると、おもしろい発見があります。韓国の取引先と勤務条件の話をするときは、こうしたちがいを前提にしておくと、話がかみ合いやすくなりそうです。
第55条:休日のルール
有給の休日
第55条では、使用者は労働者に、有給の休日を保障しなければならない、という趣旨が定められています。
公休日も
条文では、大統領令で定める休日(祝日など)についても、有給で保障することが書かれています。韓国の祝日は旧正月(ソルラル)や秋夕(チュソク)など、日本とちがう日が多いので、お仕事の予定を立てるときに気にかけておきたいですね。
予定合わせのコツ
韓国の取引先と長期の予定を立てるときは、相手の国の祝日カレンダーもいっしょに確認しておくと安心です。
日本のルールと比べてみると
韓国の条文と、日本の労働基準法の基本的なルールを並べてみました。日本のほうは、厚生労働省が案内している原則です。
似ているところ
1日8時間・1週40時間という基本の数字は同じです。はじめて韓国の制度を知るときも、ここから考えるとわかりやすいですね。
ちがうところ
韓国は延長の上限を「1週間」で、日本は原則として「1か月・1年」で決めているのが大きなちがいです。休憩の決まり方や割増率もちがうので、比べてみると、それぞれの国の考え方が見えてきます。
| 項目 | 韓国(근로기준법) | 日本(労働基準法) |
|---|---|---|
| 法定労働時間 | 1日8時間・1週40時間 | 1日8時間・1週40時間 |
| 延長の上限 | 合意で1週12時間まで | 36協定で原則月45時間・年360時間まで |
| 休憩 | 4時間で30分以上、8時間で1時間以上 | 6時間を超えると45分以上、8時間を超えると1時間以上 |
| 延長の割増 | 通常賃金の5割以上 | 原則2割5分以上 |
条文の早見表
ここまでの条文を、表にまとめました。
表の見方
これは条文の一部をかみくだいたものです。業種や職種によって例外がある場合もあるので、ひとつの目安として見てくださいね。
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 第50条 | 1週40時間・1日8時間まで(休憩を除く) |
| 第53条 | 合意があれば1週12時間まで延長できる |
| 第53条(特別延長) | 長官の認可と労働者の同意で延長できる |
| 第54条 | 4時間で30分以上、8時間で1時間以上の休憩 |
| 第56条 | 延長・夜間・休日の労働は通常賃金の5割以上を加算 |
韓国の会社とやりとりするときに、労働時間の話を確かめる手順
ここからは、韓国の国家法令情報センターの案内をもとにした、この記事の提案です。
ここで挙げるのは、条文をもとにした、この記事からの確かめ方の提案です。
条文を読む
気になる言葉が出てきたら、国家法令情報センターで근로기준법の条文を確かめます。施行日もいっしょに見ておきましょう。
数字をメモ
40時間、12時間、休憩、割増率など、大事な数字をメモしておくと話がスムーズです。
相手の会社の制度を聞く
実際の勤務時間や制度は会社によってちがうので、相手の会社に確かめるのがいちばんです。
時差はないけれど
日本と韓国には時差がありません。そのぶん、勤務時間の外にメッセージを送りすぎないよう気をつけたいですね。
迷ったら専門家へ
雇用や契約に関わることは、専門家に相談すると安心です。
よくある質問
週52時間とは?
法定の1週40時間に、合意で延長できる12時間を足した上限のことです。
1日の上限は?
第50条で、休憩を除いて1日8時間とされています。
延長の上限は?
第53条で、合意があれば1週12時間までとされています。
休憩は?
4時間で30分以上、8時間で1時間以上です。
延長の手当は?
通常賃金の100分の50以上を加算して支払うとされています。
12時間はどう数える?
1週間で40時間を超える時間を基準にする、とした大法院の判決が紹介されています。
週52時間は「40時間+12時間」
韓国の근로기준법では、1週40時間・1日8時間が基本で、合意があれば1週12時間まで延長できるので、合わせて週52時間になります。休憩や割増の決まりもあわせて知っておくと、韓国の会社とのやりとりが、もっとスムーズになりそうですね。